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料理上手への道。 [きっちんモノがたり]

このブログで、こうして、料理のレシピを紹介していると、さぞや料理上手で、昔から、包丁握ってかいがいしくやっていたように見えますが・・・私が本格的にちゃんと料理をするようになったのは、人妻になったのと同じときなので、まだまだ約5年のキャリア、というところ。

結婚前にも、たまーに料理をすることはありましたが、名付けて「ベンチャー料理」と呼ばれていたくらいで、いやー、何ができるやら(笑)。お好み焼きはもんじゃ焼きになり、もう泣き笑いで食べたりとか、塩加減がわからなくてなんとなくしまらない味になって、家族に残されたり。まぁ、ほんと、料理上手、とはほど遠い、というのが5年前の私でした。

その時点で、もっていた財産といえば、父が揃えてくれた、菜切包丁、万能包丁、刺身包丁、出刃包丁、波刃包丁(のちに、これに、Victorinoxのトマト・ベジタブルナイフが加わったけれど。これ便利で、超お勧めです!食卓で肉やパンを切ってもいいし、波刃包丁はいらなくなってしまった!)の包丁各種と、毎日父母の作ってくれた料理を食べた自分の舌、のみ。そのほかの鍋釜は、パパの一人暮らし時代のお下がりからのスタートでした。

Victorinox トマト・ベジタブルナイフ 11cm 5.0833.K

Victorinox トマト・ベジタブルナイフ 11cm 5.0833.K

  • 出版社/メーカー: Victorinox
  • メディア: ホーム&キッチン


二人暮らし時代は、結構それぞれとか、二人一緒とか、飲みに行くことも多かったけれど、おうちにいるときは、毎日料理をこしらえていました。来客も多かったから、そういうときはちょっと派手目に食卓をしつらえたり。その日に、二人でどんなお酒を飲もうかな、というところからスタートする日もあれば、スーパーで見かけた食材から発想したり、献立を考えて、パパが帰ってくるのが楽しみな毎日だったなぁ。

でも、やっぱり仕事をしながらの毎日、洋食や中華、炒め物やゆで、生、焼き、といった時間のかからない料理が多かった。パパもボリュームのある肉料理やパスタが好きだったこともあって、和食の日もいわゆる時間のかかった煮物よりも、さっとできる煮物とか、おひたしとか、そういうメニューが多かった。

そして、最初の頃は、「塩加減」がへたくそで、どうしても塩が甘く、なんだかしまらない中途半端な味付けになって困ったことが多かったのです。

それが長男の出産と離乳食でだんだんと素材の味を生かしたシンプルな料理を心がけるようになり、また、料理がおもしろくなってきて、LeCreusetを買ってみたり、オーブン買い換えたりして、道具も揃ってきて、さらに次男の産休、育休の間に、木の葉さんの煮物各種を伝授してもらったりして、少しずつ、料理の腕があがってきたな・・・というのが最近の実感。

塩加減に加えて「砂糖のさじ加減」がわかってきたのが、木の葉さんの煮物を作る日々でした。
せっかく高い鍋揃えたし、使いこなしたいな~と思ってはじめたご飯と煮物の修行道だけど、結果、毎日の食卓の「定番」の腕が上がった感じで、大成功でした。

このところ、ようやく、母の味、が再現できるようになってきて、だんだん食卓のヒット率が上がってきたの。集中して父母の味を再現することに努めている中で、「おいしい料理のコツ」がわかってきたから、それを書こうかな、と思っていたところなのでした。

という5年の歩みで、私が毎日の料理をおいしく作って、家族に、そして、我が家に訪れるお客様に喜ばれるようになるために、一番大事だな、と思ったコツとは

1)よい素材

じいじのおいしいご飯は、デパートで安くておいしい旬の食材を目利きするところからスタート。
野菜もやっぱり質の高いモノは味が濃くて、生でもゆでただけでも、味つけなしでおいしい!

ちなみに、我が家は日常はコープとうきょう、近所の高級スーパー、コープとうきょうの産直野菜BOX、木の葉さんの両親てづくりのお野菜、いただきものの有機野菜、ごくたまにデパートで買いだし!という感じです。野菜は定番で有機を頼むようにしてもいいかなぁ・・・と悩み中。

2)よい調味料

よい調味料はシンプルに使って料理の味を高めてくれる、素材と腕が並でも料理上手に見える!
ゆでただけのジャガイモも、カルピスバターといい塩があれば大ごちそうに♪

ちなみに、我が家は塩は「天塩」をメインに、世界各地の天然塩をいろいろ場合によって使い分け、砂糖は「三温糖」で、黒砂糖やメープルシロップをたまに使い分け、バターはカルピスバター、オリーブオイル、ごま油、醤油(は一応ランク上のものに)、みりん、味噌(はたまにじいじmade!通称「みそじいや」)、酢・・・はコープとうきょうメイン、日本酒やら酒類は適当にそこらへんにあるやつ(大吟醸でも平気で料理に使う!)、という感じで、簡易だしでは、「兵四郎だし」を愛用しながら、あごだしの他のものをちょっと研究したり、だし醤油を研究してみたり。調味料も、ちょっといいもので、お気に入り、というのをこれから探したいなと思ってます。

そうそう、「寿司酢」はお気に入りの味の物があったら1本買っておくと、ささっと酢の物とか、簡単に作れて便利です。こないだ保育園のI君ママに、作り置きの甘酢の作り方を教えていただいて、これも使える!と思ってるんだけど、面倒な人は「寿司酢」のおいしいのがあるとかなり便利です。

と、同様に、「めんつゆ」「だし醤油」もおいしいのがあると、便利。こちらは保育園のK君ママに教えてもらった「鎌田のだし醤油」あたりとか、上記「兵四郎だし」も塩味入ってるから、ここらへんを常備してますが、他の銘柄も研究してるの。仕事してると毎度だしをとれないときもあるしね。炊き込みご飯とかは、これでひょいっと作れちゃうし、かなり応用できますよね。

3)さじ加減

レシピ通りではなく、薄めの味つけから、自分の舌で味見しながらさじ加減するのが秘訣。
また、塩加減があまいと味がしまらない。上手に使いたい、塩!

木の葉さんの煮物はやや甘め、また、お客様の時は顔ぶれと好みによって少し”加減”するのだ。
じいじの食材選びも、やっぱりその日の食べる人のメンバーを考えながら選んでくるのよね。
要は食べる人への想い--愛情、よね。

4)丁寧な仕事

手早くやるだけでなく、煮物ならあく抜きを丁寧にするとか、ちょっと隠し包丁とか。
難しくなく、面倒ではない手順を少しだけ加えるだけで、ぐん!と味が引き立つ。
ほんと、ちょっとしたこころがけが味をこんなに変えるとは!
これは、最近の煮物修行でわかってきたことで、じいじの料理にも通じることだったのよね。

5)タイミング

温かいものは温かく、冷たいものは冷たく。
やっぱり食卓にジャストのタイミングで出したいですよね。
ゆでたり、炒めたり、という簡単料理も、タイミングさえ絶妙なら最高の味ができるもの!

6)楽しい会話

何はなくとも楽しい会話!一人で食べる食卓ほどつまらないものはない。
それに・・・誰かのために作るからこそ、料理のうでがあがるような気がします。

・・・当たり前かもしれないけど、それに尽きる感じがします。
刺身だったらやっぱり包丁仕事が上手な方がおいしいけど、日常の食卓だったら、そんなに包丁技は関係ないと思うし、ね。道具立てより、まずはこころ、というところでしょうか。

で・・・そんな話を書こうとしてたら。

今日、本屋さんで見つけちゃったわけですよ。
この本を。

だれも教えなかった料理のコツ

だれも教えなかった料理のコツ

  • 作者: 有元 葉子
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2007/01
  • メディア: 単行本


もしかして・・・と思ったら、やっぱり!でした。
私が料理の本ではあまりそういうことないから、ブログで書きたいな~って思っていたようなコツのところが、プロの手でもっと詳しく書かれていて、これ、イチオシです☆

グラビアは少ないし、文字ばっかりだし、はじめて料理をする人には、少しつまらなく見えるかもしれないけれども、これ、本当にいい本です!!

レシピがいい、というのではなく、私が感じた上記のようなコツに加えて、日常よく出会う食材について、各素材別の扱い方のコツなんかも網羅されているので、今、持っている料理の本がいまいち生かし切れない、とか、どうも料理の味が今ひとつさえなくて・・・とか、白菜・大根・キャベツが余って困るとか常備の根菜類で作れるメニューをもっと増やしたい・・・そういうときにいいヒントがいっぱいあると思う。

自分の手持ちのレシピをブラッシュアップ、よりおいしくしたい、という人にお勧めです! もちろん、簡単にできるいろいろなレシピもついているので、それを作るという手もあるんだけど、それよりも、文章のところにある、「コツ」が素晴らしいの。私が両親から教えられた「コツ」も、あ、やっぱり、あった!みたいな。

普通のレシピ本は、それを見ながら料理をする感じだけど、これは、読んで、「知恵」として、自分の身体にしみこませる感じ。もちろん、レシピもあるんだけど、それより文章のところを、いかに自分のこころがけ、知恵として身体にたたき込むか、で、毎日の食卓の輝きが違ってくると思う。ほんと、いつも作っているおうちの料理、に、このコツをプラスするだけで、ひとあじおいしく、食卓が豊かになるんじゃないかしら。

有元さんといえば、先日、たまたま購入した下記の文庫本で初めて本格的に知ったんですが、コレ読んで、あぁ、我が家とポリシー似てるなぁ、って思ったの。

有元葉子のごはん上手

有元葉子のごはん上手

  • 作者: 有元 葉子
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2006/11
  • メディア: 文庫


そしたら、また新しい本で、大ヒット。
今度、有元さんのレシピや道具もちょっと試してみようかしら。ね。

mamaru家のレシピはこちらをどうぞ♪
http://blog.so-net.ne.jp/mamaru/2007-02-28-1

木の葉さんのHPにもレシピがあるよ。
こちらも作りやすくておいしくてお薦めです。
つまりmamaruのレシピのルーツ、なわけだ。
http://www1.tcn-catv.ne.jp/maru/


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みやじー

仕事をしていないのに手のかからないパパッとできるものばかり作っている困ったちゃんです(笑)。
料理は昔から好きだった割に、この1年気合いを入れて作った回数は少なかったですね(^_^;)どうしてこうなってしまうのか(笑)。

こつ、肝に銘じます!でも「楽しい会話」は欠かせないですよね!何はなくともこれだけは!
by みやじー (2007-03-05 23:11) 

あーさん

この本、買います!!(笑)
そうかー、mamaruさんでも5年のキャリアですか・・・。
私も、結婚するまでは実家暮らしで、専業主婦の母に甘えて
ほとんど料理はしてませんでした。お菓子作りは甘いもの好きとしてちょくちょくやってましたが。
なので、キャリアは同じはず。なのになのに・・・この差は何??(苦笑)
私も食べることが好きなので、料理自体は好きなのですが、
どうもO型のせいか(って血液型のせいにするな!)、下ごしらえが
大雑把でして・・・味付けも、かなり自分流&適当(笑)
調味料は、なるべくいいのを使うようにはしてますが。
でも、やっぱり料理の秘訣は、大好きな人に「美味しい!」って
言ってもらいたい、という愛情ですね~ホント♪
by あーさん (2007-03-06 01:25) 

mamaru

みやじーさんの創作料理、ほほーっと思いながら見てますよ(笑)。
気合いを作って作る時間がないのでは? 育児しながらだと。

あーさん。
いやー、私も、結構やっちゃったよ、おい!みたいなことあるわよ(笑)。
だから、大丈夫~。だんだん慣れると思います☆
私も味つけは自分流で適当よ~!なんせB型・ペガサス(笑)

それと、私、木の葉さんと一緒に作って思ったけど、レシピ本は味つけって想像するしかないけど、親から教わるときは、味見をして、これだ、っていうおいしい味が身体にしみこんでいるから、それを再現すればいい、ということで、食べたことのある料理を作るのが、一番「カン」が鍛えられる気が。

なので、我が家の料理を気に入っていただけているのなら、ぜひ、一度召し上がりに来てね(^^)一緒に作ろう!そうすると、1つ作れば、たぶん、他のも加減がわかってくるんじゃないかなって思うよ。
by mamaru (2007-03-06 10:33) 

pingu

父母の料理によって鍛えられた舌!
コレ料理を作る上で最強の道具ですよね^^
美味しいものを美味しいと感じられ,それが両親の味だなんてサイコー!
私は料理本ってオレ○ジページとかの雑誌系を数冊持ってるだけ。
本はたまには新しい料理にチャレンジしてみるか~?って感じで使うくらい。
あとはやっぱり食べたことある料理を作る!コレそうですよね。
私も母の料理の再現やどこかで食べて美味しかった料理からヒントを得て作る,,,みたいなのが多いもん。

私自身中学くらいから母が仕事で居ない時は台所を任されてたので,子どもにも早くそうなってもらって楽したいな~。凜ちゃんに素質ありそうだから(笑)
なので料理歴はもう20年近くなるのか,ひょえぇ~(汗)
腕前は,,,それなりです,たぶん。
やっぱり基本を押さえて同じ料理を何度も繰り返して作ると上手になるし,自分の味ができてくるって思いません?あ,あと何人かで一緒に作るといろんなやり方やレシピがあって楽しいですよねぇ^^
私もmamaru家にお邪魔してみたいな~♪
by pingu (2007-03-06 17:15) 

nako

包丁もこの本もチェックしてみます:-)
by nako (2007-03-07 00:00) 

mamaru

そーそー。
料理は人に聞くのが一番レパートリー増えますよね。
作り方もそのほうが簡単だし!
そして、人によって違うのがバリエーションにもなったりするし。
そうじゃないと、本を見て作るのは、よほどのことがないと、自分の身体に染みつかないもん。
不思議ですよねぇ。

それに、pinguさんもおっしゃるとおり、本当に、基本を毎日、です。
木の葉さんの煮物がおいしいのも、ふつーのことを丁寧にやってるだけだということがわかり、それをくり返してなぞっていたら、なぜか他の料理もおいしくなってきた・・・って感じがしますよ。

包丁といえば、菜切包丁は絶対持っているといいですよ♪
手入れが必要だけど、これなしにはいられない毎日!
よく切れる包丁も、料理上手にしてくれる気がします。

料理歴20年か!すごい!
ならば凜ちゃんは・・・30年以上になるね(笑)
うぉー。楽しみ、
pinguさんも、上京の折にはどうぞご連絡を☆
後で、メッセージ送るね。

leafさん、このナイフはカッパ橋かネットかアマゾンじゃないとないかも。
店舗で探しても見つからないんですよ~。
by mamaru (2007-03-07 10:04) 

塩加減か〜。ふう〜む。でも、素材選びも調味料も重要ですね!
結婚した当初、お醤油選びに迷い、キッコーマンとヒガシマルと、
もっとやすいのと。。。差がすごくあるってことに気づいて、驚いたことがありました。実家ではいつも同じ調味料が買い足されていたから、同じ味だったんだ〜!!!なんて。ゆでたお芋にバターと塩。
いいなあ〜!!私もシンプルな食材選びと塩加減や、ゆで加減を学びたい!!
by (2007-03-17 23:22) 

mamaru

同じメニューを何度も何度も、作っていると、加減が身体にしみこむよ。
できれば、それは、親から受け継いだお気に入りの味、とか、味がちゃんと自分の身体にしみこんでいるものを選んでね。

でも、それだけやると、あら不思議!
和洋中、何を作っても、おいしくなってくるよ!
ほんと、身体が加減を覚えたんだなってびっくりしました。
by mamaru (2007-03-18 13:39) 

mamaru

ちなみに、さっき、じいじと話をしていたら、写真も、同じものを何度も何度も撮っていると上手になるそうです。
料理だけじゃなくて、すべてものがそうなんだね。
いろんなところにロケに行くとかそういうことじゃなくて、一つのものを、ひたすら撮る・・・そんな試行錯誤にいい作品を創る腕がある。
そんなことらしいです。
面白いよね。
by mamaru (2007-03-18 20:22) 

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